法人の債務返済のため、個人所有の土地建物を売却

【時期】
平成29年4月
【分類】
借地権の売買
【場所】
東京都S区
【内容】
 平成28年8月に親から承継した工場を廃業したい旨の相談があった。社長に詳細な話をうかがうと、数十年にわたって大手企業の下請けとして稼働してきたが、大手企業が委託先を地方に変更したために、突然売上がなくなったとのこと。土地と建物は代表者および親族の名義で、法人が個人から不動産を借りて事業を営んできた。当方は現地を視察し、法人の借入金を個人の土地・建物の時価が上回るだろうと判断したが、工場の稼働による土壌汚染が発生する可能性が大であることが判明した。
 また、社長は法人の借入金を返済するために、個人で消費者金融からの借入をしており、生活費の捻出も困難な状態だった。そのため、当方の提携先の弁護士を紹介し、金融機関対策を実施した。その後、社長は近隣で職を得て生活を安定させることができた。
 さらに当方は土地建物を購入する不動産会社を探し出し、法人の借入金を返済できる金額で、売買契約を締結した。数か月後に決済をして、土地建物の売却金額で法人の借入金を返済し、法人を精算する予定である。また売買契約前に、個人の不動産の売却による譲渡税に関しても提携先の税理士と協議した。保証債務の履行の特例、親が土地建物を購入した際の取得費等を使用することによって譲渡税が課税されないことを確認した上で、売買契約を締結した。

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